２０１５年１０月３０日

２０１５年度前期展「日本初の歯科衛生士学校　東洋女子歯科厚生学校」公開終了、撤収。
＊今月来室（常設展並びに本展をご観覧）いただいた方。

　東洋女子歯科厚生学校は１年２ヶ月しか存在しなかった併設各種学校の展示ですので、多数の動員はないと想定していましたが、歯科衛生関係、衛生士教育に携わる歯科方面の方を中心に思いのほか反響がありました。公開最終月を迎え、１０月一月分のみですが、主なご来室者についての補足。

６日：旧制東洋女子歯科医学専門学校１９回生・故吉田恵美子先生（東洋紫苑会会長）ご遺族細川悦子様、五十嵐祐子様。

１９日：アポロ歯科衛生士専門学校教務主任・荒木久美子様。

２８日：東京歯科大学名誉教授・山根源之先生（アポロ歯科衛生士専門学校長・山根瞳先生のご夫君です）。

　以上は東洋女子歯科医専と、同校１３回生・故小池きく子先生が創設したアポロ歯科衛生士専門学校でご縁の繋がる方々。資料、情報をお寄せ下さるなど、多大なご協力を賜りました。

　参考：２０１５年７月７日　以前の記事へ順にリンクしています。

１４日：（株）モリタ　秘書・社史編纂担当、古澤信代様。

　（株）モリタは歯科医療器械・器具・材料などの製造、流通大手。同社１００年史（創業１９１６年）編纂の参考のためご来室。２７日に来室される日本歯科大学新潟生命歯学部　医の博物館・樋口輝雄先生のご紹介でした。

２０日：東洋女子短期大学英語英文科卒業生の方。

２４日：東洋女子短期大学英文科１９７７年卒（短大２６回生）Ｅ．Ｓ．Ｓ．ＯＧ（５名様）。

　２０日のお客様は以前、証明書のため来学され、交付の待ち時間に史料室へ立ち寄られました。その際、親交のあるご一家の故母堂がご自身の母校の前身である旧制東洋女子歯科医専卒と知って喜ばれ、ご遺族から故人のプライベート写真を借りてご持参下さいました。

　２４日のグループ見学は最後に卒業アルバムの閲覧で盛り上がり、近隣に長くお住まいの方は後日、あらためてゆっくりご観覧下さいました。

２１日：旧制東洋女子歯科医学専門学校２１回生ご遺族（２名様）。

３０日：旧制東洋女子歯科医学専門学校２５回生ご遺族様。

　いずれも最近、ご母堂様を亡くされ、故母上の母校跡を訪ねて偶然、当室のあることを知ってお立ち寄り下さいました。

　２１日は青森県蟹田町より歯科２１回・故松田リツ先生ご遺族様。２０１２年に他界された母堂は在学中数少ない牛込寮の寄宿生だったこと、空襲被災後の栃木疎開、青森では東洋女歯は少数派で日本女歯出身が多かったことなどのお話を賜り、展示パネルの写真に故母上を見つけて喜ばれました。ご遺族様本人はアポロ歯科衛生士専門学校の卒業生とのこと、これには驚きました。

　３０日の歯科２５回・故平岡美子先生のご遺族様はすぐご近所から。先月に母上を見送られたばかりでした。ご父君は千葉医科大学（現　千葉大学医学部）を卒業された医師で、千葉医大の父と（本郷にあるはずの）東洋女子歯科医専の母が通学のバスで知り合ったという話の意味がここに来て全て氷解したと、こちらもとても喜んでいただけました。２５回生は戦災被災後、津田沼校舎に移転してからの入学（１９４６年）で、同じく戦災で一部が津田沼にあった千葉医大と本学は隣接していました。この方が前期展最後のお客様になりました。

２３日：保坂義雄先生（東京都・泌尿器科・日本医史学会）。

　保坂先生の夫人は東郷平八郎元帥のご曾孫です。旧制東洋女子歯科医学専門学校の故入交直重教授・付属医院長は元帥最晩年の義歯を作製し、当室は前任の歯科医師が作製したと伝わる義歯を入交家から寄託されて公開した際、保坂先生ご夫妻にご覧いただきました。後日、先生も日本医史学会会員であることを知り、以後ご交誼を賜っています。

　参考：２０１０年１２月１６日、２０１２年１月２０日

２６日：公益社団法人日本歯科衛生士会顧問（前会長）・金澤紀子様、会長・武井典子様（公益財団法人ライオン歯科衛生研究所）、副会長・上田和美様。

２９日：公益財団法人ライオン歯科衛生研究所理事・柳橋憲夫様。

　日本歯科衛生士会顧問の金澤紀子様は、会長職在任中の６月にもご来室下さっています。今回は後任の方々を伴ってのご来室でした。現会長・武井典子様がライオン歯科衛生研究所に当室をご紹介下さり、２９日へと繋がります。

　参考：２０１５年６月１７日

２９日：旧制東洋女子歯科医学専門学校教授・付属医院副院長・アポロ歯科衛生士専門学校講師・故岩橋章先生ご遺族様。

２９日：旧制東洋女子歯科医学専門学校教授・故江森茂十二先生ご遺族様。

３０日：旧制東洋女子歯科医学専門学校教授・故江森茂十二先生ご遺族（３名様）。

　２９日は歯科時代の先生のお孫さんが続けて。故岩橋先生の孫にあたる松田（旧姓）先生（国立障害者リハビリテーションセンター病院歯科）は２００８年以来の再会。故江森先生の孫にあたる平田茂人先生は開業歯科医。３０日は江森先生次女の三ヶ島科子様をはじめ親族の皆様、うちお一人は東洋女子短期大学英語科１９６２年卒業の短大１１回生というご縁もありました。

　参考：岩橋章先生　２０１５年２月１９日、江森茂十二先生　２０１４年１１月５日

２７日：日本歯科大学新潟生命歯学部　医の博物館（日本歯科医史学会）・樋口輝雄先生。

３０日：大阪歯科大学歯科麻酔学講座准教授（日本歯科医史学会）・佐久間泰司先生。

　佐久間先生は医学者・岡本歌子氏が医学の道に進まれるきっかけとなった東洋女子歯科医学専門学校と、その兼任講師・林髞先生（慶應義塾大学医学部生理学教室、またの名を直木賞作家木々高太郎）について。樋口先生は以上の全ての人との繋がりのきっかけを作って下さった方です。