東洋学園大学 史料室

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2012年6月3日

本校は戦後占領期の学制改革と医療制度改革により1947(昭和22)年、津田沼校舎に設置された理科乙類(旧制大学医学部進学課程)の旧制高等学校です。当時の法人は教養課程としての本校と専門課程である既存の旧制東洋女子歯科医学専門学校を併せ、改組して医歯学系新制大学を設置すべく努力しましたが、1950(昭和25)年3月に両校の教育を終了しました。同年5月、後継として開学した新制東洋女子短期大学は一般教育と併せ専門課程で英語英文学を扱う入学定員60名(総定員120名)のささやかな短期大学で、それが戦災で打撃を蒙った上、占領政策に翻弄された当時の本学の限界でした。四年制大学の実現はそれから42年後の1992(平成4)年になります。
旧制東洋高校の実態はこれまでまったく不明でしたが、存続期間僅か3年弱ながら旧制高等学校の伝統を忠実に受け継いだ教育を行い、優れた卒業生を送り出した実態が次第に明らかになりつつあります。これは卒業生各位のご協力なくして不可能なことです。

卒業生調査既報
2011年6月23日
2011年12月20日

卒業生にとっての母校はあくまでも、今は日本大学生産工学部となっている旧津田沼校舎(習志野市)です。ただ、卒業直後の同窓会は何度か本郷の戦災復旧校舎で催されています。従ってまったく初めての来校ではありませんが、その後の年月の間に校舎は二度(1961年と2007年)建て替り、史料室のある4号館も当時はありませんでした。教育課程も当時とはまったく異なり、よくぞ現在の東洋学園大学にお越し下さったことと感謝の念にたえません(これは歯科医専OGの方にもあてはまります)。
それほど大きく変貌しましたが、旧制専門学校になく、大学に必須とされた教養課程が旧制では高等学校であり、大学予科だったわけですから、四年制東洋学園大学の開学は旧制高校の志を42年かけて実現したものとも言えます。

ならしの会は1950年卒業の第1回生(卒業70名)を中心に、学制改革中の経過措置として1年次のみ在籍した2回生の有志と元職員で構成されています。会員は健在で連絡のとれる20余名まで減少しましたが、今も年2回の定期的会合を保っています。本日は幹事の鑓田幸雄先生ほか、北海道から愛知県まで10名(男性8名、女性2名*希少な女性の旧制高校生)のご参加がありました。ご職業は医師7名(含大学教員1名)、歯科医師2名、学校教員1名、現役の方もいます。初めてお会いする方、調査でお会いした方々との再会、いずれも心待ちにして当日を迎えました。
展示に使用した写真、資料は全て卒業生、教員ご遺族からご提供いただいたものですが、大きく引き伸ばされた写真を囲みお話が尽きないご様子でした。卒業証書を見て「よく今まで持っていたな!」という声も。
その後は会場を1号館に移し、一ノ渡学長、原田副学長がホストとなって夕刻まで懇談が続きました。最後に羽石正三先生(小児科)より、卒業生も皆80歳を越え、旧制東洋高校を記録するのは今が最後の正念場である旨ご挨拶があり、史料室の仕事に対しての励ましと受け取りました。

これまでのミニ企画展は室内のパネル1枚と展示ケース1台で行いましたが、今回は室外壁面を利用してパネル(情報量)を増やしています。
最後のパネルと展示(室内)を背景に。
1号館での懇談後、もう一度記念の撮影をさせていただきました。
在校当時の集合写真(1948年春)。校内であったコンパの後でかなりご酩酊のようです。(*禁無断複製)
旧制東洋高等学校野球部。隣接する東邦、順天堂との間にリーグ戦がありました。部員中、前列右端のキャッチャー三島博信先生(外科)、右から3人目のセカンド田口太郎先生(眼科)が本日お越し下さいました。(*禁無断複製)
田口先生は「茜寮寮歌」の作曲も手がけました(伊藤仁亨作詞)。茜寮の名称の由来は習志野原に沈む夕日から、橋本卓典先生(歯科、本日来校)が命名したということです。(*禁無断複製)
茜寮の寮生と前列中央の教員は左から木本浩二(東京帝国大学第二工学部卒/化学担当/野球部長)、石橋嘉一郎(東京帝国大学経済学部卒/前 陸軍予科士官学校文官教授/学生監・事務長/後に女子美術大学教授・事務長・理事)、奥住綱男(東京帝国大学文学部卒/ドイツ語担当・寮監/後に宇都宮大学教授・千葉商科大学教授・理事/直木賞候補作家)、馬渡久元(馬渡一得校長の縁戚、校務補助)です。
写真の一部を公開しましたが、より多くは展示と配布資料でご覧いただければ幸いです。(*禁無断複製)
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