東洋学園大学 史料室

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2014年5月31日~6月1日


第115回日本医史学会総会・学術大会に参加、「占領期の特設旧制高校、東洋高等学校(理科乙類) 第3報」を発表。


 報告にあたり、映像資料と配布した参考資料には副題をつけています。

 永藤欣久「占領期の特設旧制高校,東洋高等学校(理科乙類) 第3報 ―学生と進路」

 要旨は『日本醫史學雑誌』60(2)(2014年6月)に抄録が掲載されています。


既報

2012年 第1報 その「発見」と存在の意味 第40回日本歯科医史学会総会・学術大会

2013年 第2報 施設・学科課程・教員 第114回日本医史学会・第41回日本歯科医史学会 合同学術大会


 旧制大学医学部進学課程である理乙の特設旧制高校については、より広く報告をという助言もあり、発表の場を歯科医史から医史へ移しました。

 今回は副題のように、在籍した学生と医科大学を中心としたその進路について、大学令・改正高等学校令以降の高等教育に対する進学要求の増大、これに起因する戦後早々の学制改革を背景に報告しました。

 一連の報告は研究者対象であり、その学内・一般向けが史料室特集展と解説書、2012年「最後の旧制高校 東洋高等学校」、2013年「習志野原の東洋学園 1946~1950」となります。

 占領期の医療・学制改革に起因する本学の医学→文系転換は、明治・大正期の医師・歯科医師の養成と免許の制度改革に伴う明華→東洋への変転とともに、史料室開設準備中の2009年から解明に取り組むテーマです。現時点でのまとめとして、『日本歯科医史学會々誌』30(3)(2013年11月)に論文「占領期歯科教育改革の事例研究 ―東洋女子歯科医学専門学校」を執筆投稿しています。

 占領期に関する調査と報告はここで一度区切りとして、今後は2016年の創立90周年(東洋女子歯科医専「創立」=文部大臣指定認可に伴う明華女子歯科医専からの改組)、2017年の明華女子歯科設立100周年に焦点をあて、その実態解明に取り組みたいと思います。


 昨年の第2報の後、福岡県立医学歯学専門学校(←私立九州歯科医専)の医学科を転換した旧制福岡県立高等学校(本学と同じB級特設高)の記念誌を得て、本報告では会場の地にちなみ同校卒業生進路との対比も試みました。

 会場は特徴的な建築で著名な九州国立博物館(ミュージアムホールなど)、至近には太宰府天満宮があり、施設設備、環境とも素晴らしいものでした。梅雨入り直前の好天にも恵まれ、活発な学会でした。


参考:第115回日本医史学会総会・学術大会


九州国立博物館。
個人としては再訪、何度見ても圧倒的です。
左のミュージアムホールが会場(第2会場:研修室)。上層は展示室、特別展「近衛家の国宝 京都・陽明文庫展」を開催中でした(6月8日まで)。医史学会開催に関連した特別公開「解剖書にみる東洋と西洋 ―ファブリカからターヘル・アナトミアへ」は5月20日~7月13日。
会長講演「近世日本の医学・医療と異文化交流」(ヴォルフガング・ミヒェル九州大学名誉教授)、特別講演「軍医たちの無念」(帚木蓬生氏 作家/精神科医)、「医学教育における課題と展望 ―医学教育における医史学との接点とその重要性―」(吉田素文氏 九州大学大学院医学研究院 医学教育学)。
公開市民講座「予防接種の日本の始まりは「福岡の秋月」にあり ―秋月藩医・緒方春朔の人痘種痘法から―」。
31日夜の懇親会(於 福岡市:西鉄グランドホテル)後。左から川嶌眞人先生(学会理事、社会医療法人玄眞堂 川嶌整形外科病院理事長)、樋口輝雄先生(日本歯科医史学会理事、日本歯科大学 医の博物館)、蔵方宏昌先生(安方クリニック)、筆者。諸先生方には一方ならぬご指導を賜り、また大変お世話になりました。
川嶌先生のご母堂は本学(旧制東洋女子歯科医学専門学校)6回生の故・川嶌ミツヱ先生です。2010年10月9日記事をご参照下さい。
ご祭神菅原道真公を祀る太宰府天満宮本殿。1591年に小早川隆景が寄進した豪放な桃山建築です。
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