東洋学園大学 史料室

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2012年10月13日


会場は日本大学歯学部講堂。発表1)は本年度特集展である旧制東洋高等学校について、その序論(導入)です。戦後特設旧制高校7校に関する情報は極めて乏しく、一般に解釈されているその設置の目的(B級校在校生の救済)も、7校中の5校を占める官公立医専を前身とする学校の立場からの説明であり、私立女子歯科医専系には適用し難いものがあります。疑問を解くには医学・歯学教育史のみならず、より広い高等教育史(大学史)を理解する必要があり、また、旧制東洋高校自体の実態解明も必要でした。その双方が一定の段階になったことから、展示と学会で発表するものです。

要旨は設置目的が「在学生の救済」ではなく、旧制専門学校(歯科医専)を基礎に大学を設置するにあたり、新制大学に必須となる教養課程を国がお膳立てした、と解釈することにあります。旧制専門学校(専門課程)と旧制高等学校(教養課程)の組み合わせはまさに、新制大学のあり方そのものです。本学の場合、求められる大学基準を満たすための経営負担に耐え切れず、旧制大学昇格、新制大学設置ともに実現できず、簡易な短期大学、それも医歯学系よりはるかに経済負担の軽い文系(語学)に転換せざるを得ませんでした。

抄録は9月30日刊『日本歯科医史学會々誌』29,4  第113号に掲載、事後抄録は来年刊行の第114号に掲載予定です。また、日本医史学会第114回大会と合同大会となる来年度第41回大会で、医学部進学課程としての旧制東洋高等学校の実相と実績について報告する予定です。

2)は本年1月20日の日本歯科医史学会第398回例会で発表した内容を整理し、改稿したものです。


参考:日本歯科医史学会

本年度の会場校は日本大学歯学部、懇親会は隣接する明治大学紫紺館でした。
京都から戻った翌日早々、やや疲れが残りましたが、どちらの発表にも複数のご質問、感想をいただきました。
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