２０１７年９月２２日

受贈：東洋女子歯科厚生学校（旧制東洋女子歯科医専が末期に併設した歯科衛生士学校）卒業生ご遺族より卒業証書、第１回国家試験合格証書、免許証。

２０１５年度前期・東洋女子歯科厚生学校展会期中にご来室下さった同校卒業生の田丸（旧姓：古作）百代様が昨２０１６年に他界された由、ご遺族の田丸一文様から連絡があり、証書類をご寄贈いただくことになりました。

田丸百代様とご家族様の来室　２０１５年８月２４日

受贈資料は３点、東洋女子歯科厚生学校卒業証書（第１２号）、第１回歯科衛生士試験合格証書（東京都第７号）、歯科衛生士免許証（東京都・東京都衛生局第１８号）、いずれも１９５０（昭和２５）年。

東洋女子歯科厚生学校は国家資格としての歯科衛生士養成所では日本初の開校ですが、本学は旧制東洋女子歯科医学専門学校を閉校して歯科教育から撤退したことから、併設した厚生学校も１９５０年卒業１回生１９名のみに終わりました。

この１９名が嚆矢となって各地に散り、歯科衛生士会の組織を作っていきました。その貴重な資料として二例目となり、今回の特徴は全て初年度の１９５０年で完結している点にあります。

田丸百代様のご冥福をお祈りし、感謝申し上げます。

参考：同級生、藤平（旧姓：齋藤）未知子様所蔵資料受贈　２０１４年６月２７日

各証書の記載内容、日付を追うと、１９５０年７月１日に卒業、９月中に第１回となる歯科衛生士国家試験を受験、合格１０月１２日、免許交付は１１月１４日となっています。同年９月時点で養成を完了し受験資格を持つ卒業生を出したのは本校のほか、関東では東京歯科大学歯科衛生士学校（現　東京歯科大学短期大学）のみでした（その他、仙台、名古屋、豊中、呉、福岡の保健所養成所）。 （＊免許証は公開しません）