東洋学園大学 史料室

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2011年10月6日

全国大学史資料協議会全国研究会(研究報告)。

「電力使用制限令下における史資料保存 -温湿度管理に関して」

今次震災最大の災害、津波と原発事故。後者は震災そのものと津波禍は比較的軽度だった首都圏にも、電力不足などで現在もなお大きな影響を及ぼしています。これが短時間に解決して旧に復することはないでしょう。今回、この電力不足による、特に夏季の史資料保存の現状と対策を報告しました。

文書館を意図して設計した施設でなく、既存の校舎に設けた史料室の保存環境には限界があり、予算、人員的な制約もあります。平時から理想的とは言い難い環境での保存だったところに、高い温度設定と空調作動時間の短縮は痛手です。関係部署との協議により、設定温度、運転時間については一定の理解を得たものの、行き違いもあって不完全な実施でした。一方でサーバー室は当初から節電対象外とされており、保存環境の整備について学内の理解を得るための努力が平時から必要でした。

発表後のことですが、これまで抑えてきたカビが再び増殖し、隔離しなければならなくなった資料が発生しています。
当初から機械設備による保存環境維持には限界があったことから、収蔵・展示の場所設定は重要でした。見学者の便より保存環境を優先した上層階への設置は、温湿度、特に湿度対策面で有効であったことが、今夏のデータでも確認できたことを報告しました。

「災害とアーカイヴズ」というテーマであり、今回の震災で直接の被害を蒙った東北大学、また阪神淡路大震災での甲南大学の経験、津波を想定した関東学院大学各位のご報告はいずれも貴重なものでした。これらに混じって拙い発表の機会を与えられたことに感謝いたします。

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